フリーアドレスは面倒くさい?7つの懸念点と改善策について
その他更新日:リモートワークや在宅勤務など、多様な働き方が認められるなか、オフィスのフリーアドレス化を進める企業も増えています。オフィスのフリーアドレスとは、社員の固定座席を撤廃し、部署や役職にとらわれない座席を使う仕組みのことです。
社員全員の机を用意する必要がないため、オフィスの省スペース化が図れ、部署を越えたコミュニケーションも期待できます。
しかしフリーアドレスには、社員が面倒くさいと感じるポイントもあり、導入に反対の声が上がるのも事実です。この記事では、フリーアドレスが面倒に感じられるポイントを解説し、導入時に考えたいことをご紹介します。
--- 目次 ---
フリーアドレスが面倒くさいと感じる7つのこと
フリーアドレスが面倒くさいと感じてしまうのは、次の7つの事柄が挙げられます。
1.荷物や貴重品の管理
固定の座席を決めないフリーアドレスでは、毎回席が変わるため、デスクに私物を置いたままにできません。業務に必要な筆記具はもちろん、電卓や手元資料なども都度、使用する座席に持ち運び、仕事がしやすい状態にセッティングする必要があります。
また業務上頻繁に参照する資料を、デスクの引き出しに施錠して保管できません。
使うたびに書棚や書庫から取り出し、退勤時には片付けることになるでしょう。
こうした業務を行うために必要な準備を毎回しなければならない点は、面倒くさいと感じるスタッフも多いでしょう。
2.人(担当者)を探す手間
フリーアドレスの場合、座席表が作れず、誰がどこの席にいるのかわかりません。
電話や来客の取次といった場面では、担当者を探しに社内を回ることになり、不便に感じます。その間、お客さまをお待たせしてしまうのも問題です。
業務の相談がしたい場合も、決まった場所に該当部署がないため、コミュニケーションが取りづらくなります。特に新入社員などは気軽に聞ける先輩社員が近くにいないと、仕事を進め難く、人材育成としてもマイナスです。相談相手に会えないことから、業務が停滞する可能性もあります。
こうした手間が面倒くさいと感じ、フリーアドレスのデメリットばかりに目が行く社員も多いでしょう。
3.座る席への配慮
席によって出入り口までの距離やエアコンの風当たり、窓からの日差しなど、環境に差があります。固定の席が決まっていたなら、その席での過ごし方を工夫すれば済みました。
しかしフリーアドレスとなると、自由に選べる反面、どこに座ればよいかわからず、落ち着きません。
また職場の人間関係において、馬の合わない人と隣り合いたくないという心情もあるでしょう。とはいえ、あからさまに特定の人を避けるようにして席を選んでいては、問題になりかねません。こうした心理的な影響によって、座る席が決められなくなる可能性もあります。
このように、フリーアドレスで好きな席に座るよう指示されても、戸惑う社員は多いものです。結局いつも座る固定の席ができてしまうと、フリーアドレスにした意味がありません。
4.椅子やデスクの調整
体に負担がなく使える椅子やデスクの高さは、体格によりまちまちです。フリーアドレスのオフィスでは、毎回、快適に使える高さに調整する必要があります。
体に合わない高さで業務を続けると疲労の原因になり、業務効率も下がるでしょう。結果、社員が不満に感じてしまい、フリーアドレスを導入した効果が得にくくなります。
5.PC環境設備
フリーアドレスのオフィスでは、パソコン環境や設備を整えることも重要です。個人貸与のノートパソコンであれば持ち運びも容易なため、簡単にフリーアドレスに対応できるでしょう。
しかしデスクトップパソコンを、毎回動かすのは現実的といえません。そのためデスクトップパソコンのオフィスでフリーアドレスにするには、どの社員が使用しても業務に支障が出ないよう、パソコンの性能をそろえる必要があります。
また、人によってPCの種類が異なると、そのPCの周辺機器もその都度持ち運びをする必要が出てきてしまいます。
これらの環境が整備されていないと、フリーアドレスは面倒くさい事が多いと社員に認識されてしまい、導入効果が得られなくなるでしょう。
6.消毒・清掃
毎回使用する席が変わる場合、自分が使う前に誰がどんな使い方をしていたかも気になります。神経質な性格の人は特に気にするでしょう。
風邪やインフルエンザなど、感染症が気になる季節なら、なおさら不安になるポイントです。使用前に除菌・消毒、使用後はきちんと片付けて清掃する、といったルールが必要ですが、面倒くさいのも事実です。
7.電話対応
フリーアドレスのオフィスでは、電話対応も面倒くさいと感じるポイントです。固定の席が決まっているオフィスであれば、事務職員など特定の部署に電話対応を任せることもできました。
しかしフリーアドレスでは日々席が変わるため、さまざまな部署・役職の人が入り混じった状態で業務を行います。そんな時ふと気がつくと周りは自分より目上の人ばかり、という状態になることもあるでしょう。
この場合、自分が率先して電話に出なければならない、というプレッシャーを感じるものです。電話が鳴るたびに対応していては、自分の業務が進まなくなります。内線で取次ぐにしても座席表がなく、担当者の所在が分かりづらいため、面倒に感じる方も多いでしょう。
フリーアドレス導入の前に考えるべきこと
フリーアドレスを導入しても、社員に面倒くさいと感じ、メリットが発揮できなければ意味がありません。フリーアドレスの導入時には、どのようなことを考えておくと良いでしょうか。
導入目的を明確にする
フリーアドレス導入の際は、その目的を明らかにしておきましょう。オフィスを縮小して、テナント賃料を下げたいのであれば、賃料の安い場所に引っ越すという方法もあります。
部署の垣根を越えた人事交流の活性化が狙いなら、部署間の交流になるような社内企画や人事異動による交流もあるでしょう。
このように、目的によっては代替手段が存在することもあります。導入目的を明確にし、他の方法と比較・検討をしたうえで導入を進めると良いでしょう。
運用ルールを明確にする
フリーアドレスの運用ルールが不明確な状態では、メリットを生かせません。社員が面倒くさいと感じるばかりで、気がつけば固定の席が決まっている状態では、フリーアドレスにした意味がないです。
フリーアドレスは面倒くさいと感じてしまう点を改善できるよう、運用ルールを定めておくのは重要です。
・座席はランダムで決まる抽選システムにする
・担当者の所在がわかるよう予定管理ツールを共有する
・貴重品の保管場所を別途用意する
・席の使用後は清掃し、私物を残さない
上記のようなルールを決め、必要な設備を整えて運用しましょう。
今、導入するべきかを検証する
フリーアドレス化には、パソコン設備や通信管理、フリーアドレスに適したオフィス家具の準備といった費用がかかります。しかし、費用をかけて導入しても、社員がメリットを感じられず、面倒くさいと思ってしまっては意味がありません。
そのため今、優先して取り組むべき事柄なのか、検証が必要です。フリーアドレス以外にも、業務効率化できるポイントはないでしょうか。電話対応の省力化や業務に使用するソフトウエアのアップデート、業務フローの見直しなども業務効率化につながります。
またフリーアドレス化する場合も、いきなり導入するのではなく、特定の部署でシミュレーションしてから段階的に導入するなどの工夫が必要です。
業務効率化が目的なら、まずは「電話対応」の改善を
電話対応は生産性を下げる
電話対応は作業が中断され、業務効率を悪化させる一因です。
誰が出るのかという問題もあり、在宅勤務を推進し出社人数が減っているときは、出社している社員の負担を増やしてしまいます。電話対応の負担から業務効率が下がるとなれば、不満を感じる社員が出てもおかしくありません。
電話対応を外注し、受電業務から社員を解放できれば、生産性の向上が可能です。
今後フリーアドレス化を検討している場合も、電話対応の外注は有効な手法。
まずは電話対応を外注し、段階を踏んで効率化を図りましょう。
電話対応の効率化なら「BusinessCall」
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フリーアドレスの成功には面倒くさい要素を取り除く工夫が必要
フリーアドレスの導入効果を得るには、面倒くさいと感じる点を克服できるよう、工夫が必要です。導入目的を明確にし、運用ルールを決めたうえで、段階的な導入が良いでしょう。
オフィスをフリーアドレス化しても、業務効率化にならなければ意味がありません。業務効率化を目的とするならば、電話対応の改善も重要なポイントです。電話対応を外注すれば、社員を電話業務から開放し生産性の向上が期待できます。
フリーアドレス化した際にも、電話対応を外注しておけば、取次時の問題を解消できるでしょう。
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