インシデント管理の方法は?必要なものや対策方法を一挙紹介

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IT化、DX化の推進で、企業では様々なシステムやサービスを導入することで業務効率化が行われています。それらのシステムやサービスに何らかの問題が生じてしまった場合、業務に支障が出てしまうことになり、企業にとって良くない状況が起こっていると言えます。

このようなことが発生することをインシデントと言います。この記事では、インシデント管理についてどのような対策を取ればよいのか、インシデント管理ツールの活用も合わせてご紹介します。

インシデント管理とは

インシデント管理とは

インシデントには、小さな事件という意味があり、企業で起こる重大な問題につながる可能性がある異変のことを指します。重大な問題につながる異変は、早急に対処することで大きな問題になることを防げます。

そこで、被害が拡大しないように重大な対応を取る行動がインシデント管理です。

インシデント管理では、問題の根本的な解決は行わず、応急処置を行うものとなります。

とりあえずトラブルを解消することが目的で、高い品質でサービスを提供できるように対処します。トラブルへの対処を効率的に行うために、インシデント管理の業務は必須となるのです。

インシデントと問題管理の違いとは?

インシデントは、起きている問題をとりあえず解決する一時的な対応です。これに対して、問題管理は、原因を探り、同じトラブルが再度起こらないようにするための策を考えます。

起きたトラブルから根本原因の特定と対策を行うのが問題管理です。これによりさらにサービスの品質を高めることができます。例えば、システム障害が起こった際に、とりあえずデータだけは見ることができるようにするのがインシデント管理で行う範囲、さらに原因を特定して再発防止を行うのが問題管理ということです。

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インシデント管理の段階

インシデント管理の段階

インシデント管理は、対応計画を立てるにあたり、インシデントの特定、カテゴリー分け、優先順位付け、対応というように流れに沿って進めていかなければいけません。スムーズに進めていくためには、下記の段階を経て行うようにしましょう。

インシデントの特定

インシデントはどの段階で起こるか分かりません。社内では様々なプロジェクトが進んでいます。まずは、あらゆる段階で起こるとされるインシデントの特定をしなければいけません。

インシデントの特定では、名称やID番号、内容説明、日付、インシデントマネージャーなどの情報が必要となってきます。これらの項目はまとめて記録しておくことで、再発防止に役立ちます。

カテゴリー別に分類

インシデントの特定を行った後は、カテゴリー分けを行います。分類しておくことで、よりスムーズに問題の対処法が分かるからです。

カテゴリーを分けてそれぞれに分かりやすい名前をつけておきます。例えば、開発の問題であれば「開発」というカテゴリを作り、そこに関連するものを集めてサブカテゴリを作っていきます。

分類の際は、誰でも分かるように名前をつけていく必要があります。

優先度を設定

インシデントの分類を行った後は、優先度の設定を行います。重要な内容ほど優先順位は高くなります。

その問題が起こったら、早急に対応しなければならないというものから優先順位があがります。ひとつのインシデントに関して、複数のインシデントが絡む場合は、それらも同じ優先順位となります。

対応を実施

分類分けや優先度も設定したら、実際に対応をしていきます。対応時は、まずどのような問題が起こっているのか的確に判断する必要があるでしょう。

そしてその解決策をカテゴリ分けされている中から見つけ出します。もし一人で解決できない場合は、適切な部門のサポートも受けながら解決します。

管理

インシデントは、新たなものが発生する場合もあります。そのため、日々最新の情報に更新されるように管理していかなければいけません。

インシデント管理を適切に行うことで、ユーザーにもサポート担当者にもメリットがあります。ユーザーは、サポートを受けることでスムーズに業務を再開できるようになりますし、システムやサポートを利用して良かったと感じるでしょう。

サポート担当者側は、ユーザーからの信頼を得ることができますし、迅速で正確な対応を取ることができれば、顧客満足度向上に貢献でき、システムやサポートの品質向上にもつながります。

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インシデント管理に必要なものとは

インシデント管理に必要なものとは

インシデント管理を行う際は、保存性・入力性・見読性が重要になってきます。これらを意識することで、正確・確実にインシデント管理が行えます。

保存性

インシデント管理では、記録している内容が消えてしまっていては元も子もありません。インシデント管理を行っているファイルのセキュリティには注意しましょう。

誰でもアクセスできるファイルになっている場合は。ファイル権限を早急に変えなければいけません。また、万が一のことも検討し、バックアップも行ってください。

入力性

入力性とは、間違えずにスムーズに入力できること、手間をかけずに入力できることなどを指します。入力は毎日行われるものだので、時間がかかってしまったり、手間になる作業だと、ミスも生じやすくなってしまうでしょう。

これでは、本来の目的はなんだったのかということになってしまいます

見読性

入力されたデータは、関係者で共有されることになります。そのため、入力した人だけしか分からないような内容にしてはいけません。後から見た時に見やすいかどうか。

検索しやすいかどうか、必要な情報はしっかり記録されているかどうかという点は必ず確認してください。

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インシデント管理ツールの基本機能とは

インシデント管理ツールの基本機能とは

インシデント管理ツールには、様々な機能があります。そのなかでも基本的な機能についてまとめておきます。

一元管理機能

一元管理機能は、これまでの事例をシステムですべて管理するものです。トラブルや問い合わせ内容だけでなく、それらをどのように解決したのか、対応状況まですべて確認できます。

進捗中なのか完了済みなのかも随時確認できるため、情報共有しやすくなるでしょう。情報共有がしっかりできることで、業務効率化につながります。

FAQ/Q&A作成機能

過去の事例をもとにしてFAQやQ&Aなどを作成しておく機能です。これがあることで、従業員や顧客は、自ら問題を解決することができるようになります。

すべての問題がこれを見て解決するとは限らないですが、よくある内容をまとめておくだけで、問い合わせ対応の時間削減につながると言えます。また営業時間外でも利用できるため、今すぐ問題を解決したいという顧客に対しても対応しやすくなるのです。

自動回答機能

AIを用いた自動回答機能は、従業員の代わりにAIに対応させることができるため、業務効率化につながります。発生したインシデントの中でも、比較的簡単なものであればAIでも十分対応可能です。

アラート機能

アラート機能は、対応が遅れている内容について通知してくれる機能です。対応が遅くなってしまうと顧客からの信頼も失われてしまいます。

アラート機能があることで、漏れなく確実に対応をしていくことができます。

インシデント管理のツールを選ぶ際に比較するところ

インシデント管理のツールを選ぶ際は、下記のようなポイントに注意して選ぶようにしてください。

ITILへの対応

Tサービスマネジメントの成功事例を体系化したガイドラインを採用することで、インシデントへの一時的な対応だけでなく、運用改善までしっかり行うことができます。

英国政府がまとめた内容で、多くの企業や政府で採用されているため、安心して利用できます。インシデント管理ツールを選ぶ際のポイントとしてITILへの対応は欠かせないでしょう。

他部門への展開可能性

インシデント管理は、他部署への展開が必要となる可能性が高いです。各部署で起こり得ることなので、それぞれの部署でインシデントを解決できる力が身につけば、業務効率化にもつながるでしょう。

他部署への展開がスムーズに行える管理ツールを選ぶのが良いです。

利用する機能の範囲

インシデント管理のツールを利用する際は、どのような点を強化させたいのか目的を明確にすることで、利用する機能を絞ることができます。

様々な機能がありますが、自社に必要な機能だけに絞って選ぶことで、より使いやすい管理ツールを選ぶことができるでしょう。基本機能以外に必要となる機能があれば書き出しておきましょう。

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インシデント対策なら電話代行会社を使う手も

インシデント対策なら電話代行会社を使う手も

インシデント対策に電話代行会社を使う方法もあります。電話代行サービスが、電話の一次受けを行うことで、トラブルが発生した際も、スムーズな対応を取りやすくなるでしょう。

企業では、トラブルが発生し、それが復旧するまでに時間がかかってしまうこともあります。そのような際に、連絡が取れないことが起こると顧客からの信頼も失ってしまう恐れがあるため、電話代行サービスを活用したインシデント対策はおすすめです。

「BusinessCall」なら月額5,000円~

様々な電話代行サービスがありますが、できるだけ費用を抑えて導入するなら「BusinessCall」がおすすめです。インシデントはいつ発生するか予測できないものです。

そのため、日々電話代行サービスを利用することになりますが、費用を抑えた導入なら、継続導入もしやすいでしょう。月額5,000円から利用でき、毎日の電話代行も任せてしまうことで、社内業務の効率化にもつながります。

まとめ

企業で行うインシデント管理についてお伝えしました。インシデント管理を行うことで、小さな出来事を大きな問題に発展させないようにすることができます。

様々なシステムを導入している企業では、よりしっかりした対策を取らなければいけないと言えるでしょう。対策のひとつとして、電話代行サービスの導入も検討してみてください。

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この記事を書いた人
Businesscall株式会社 広報部
Businesscall株式会社 広報部
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